コラム

【適格請求書発行事業者に相続が発生した場合 ①】

前々回で適格請求書発行事業者の登録と取消しについて説明しましたが、今回からはこの適格請求書発行事業者に相続が発生した場合の取扱いについて見ていきたいと思います。

 

適格請求書発行事業者に相続が発生した場合に差し当たり行うべき手続は次の通りです。

 

① 個人事業者の死亡届出書の提出

消費税の課税事業者であった方がお亡くなりになった場合には「個人事業者の死亡届出書」を提出する必要があります。ただし、下記③に掲げるとおり準確定申告書に「付表7 死亡した事業者の消費税及び地方消費税の確定申告明細書」を添付している場合には、この届出書の提出を省略することができます。

付表7は準確定申告に添付しなければならないものなので、実務上はこの届出書は提出する必要はないことになります。

② 適格請求書発行事業者の死亡届出書の提出

適格請求書発行事業者がお亡くなりになった場合には「適格請求書発行事業者の死亡届出書」の提出が必要となります。適格請求書発行事業者には登録番号が付されているので、その登録番号の管理上必要な手続きとなります。またこの届出は、通常相続人が行うことになりますが、相続が発生してからの一定期間はこの登録番号を相続人が引継ぎ、消費税の申告・納税を行っていくことになるので、その管理上も必要となるものです。

③ 消費税の準確定申告書の提出

適格請求書発行事業者に限らず消費税課税事業者である方に相続が発生した場合には、その相続が発生した日の翌日から4ヶ月以内に、その年1月1日から相続が発生した日までの期間に係る消費税の申告・納税が必要となります。この申告書には「付表7 死亡した事業者の消費税及び地方消費税の確定申告明細書」(相続人の氏名、住所などを記載したもの)という書類を添付する必要があります。

これらは相続が発生した直後に差し当たりしなければならない手続です。次回以降では事業を承継した又はしていく可能性のある相続人の方々が検討すべき事項について説明していきます。

(注)簡略化した説明となっておりますので、実際の手続きについては税務署、専門家等に相談の上で行ってください。