【適格請求書発行事業者の登録手続】
適格請求書発行事業者に相続が発生した場合には気を付けるべき点があります。今後複数回にわたり説明していきたいと思いますが、今回はその基本となる適格請求書発行事業者の登録申請手続きについて説明します。
※令和11年9月30日までの日の属する課税期間を前提に説明します。
適格請求書発行事業者の登録申請の効力は、原則税務署長が登録をした日から生じます。具体的には適格請求書発行事業者として登録されると、登録番号が記載された登録通知書が送付されます。この通知書が届いた時点で登録されたことが明確になるので、厳密にはこの届いた日から適格請求書を発行することができることになります。
この場合、申請してからどれくらいで届くのかはケースバイケースで明確ではないので注意が必要です。ちなみに、当然ではありますが書面での提出より電子申請の方が早く登録されます。
この原則に対して特例があります。免税事業者が登録を受けようとする場合には、登録申請書を提出した日の15日以降の登録を受けようとする日(登録希望日)から登録を受けることができます。
例えば、個人事業者が令和8年7月1日から登録を受けようとする場合には、その15日前である
令和8年6月16日までに登録申請をする必要があります。個人事業者が1月1日から登録を受けようとする場合には、その15日前の日である前年の12月17日までに提出しなければなりません。
この適格請求書発行事業者の登録を取り消したい場合には、その登録を取り消したい課税期間の初日から起算して15日前の日までに「登録の取り消しを求める旨の届出書」を提出する必要があります。ただし、登録日から2年を経過する日の属する課税期間の末日までは消費税の納税義務が免除されないので注意が必要です。
また先程述べたように取り消しに関する届出書の提出期限は「取り消したい課税期間の初日から起算して15日前」なので、これを1日でも過ぎてしまうと次の課税期間も適格請求書発行事業者として納税義務が免除されない=消費税の申告・納税が必要ということになってしまいます。
※課税期間の短縮等の対応で課税期間を減らすことも可能です。
適格請求書発行事業者の登録や取り消しの基本的な手続きについてみてきました。これを前提に次回以降で適格請求書発行事業者に相続が発生した場合についてみていきます。
(注)簡略化した説明となっておりますので、実際の手続きについては税務署、専門家等に相談の上で行ってください。


